古澤成博 先生(コーディネーター)
倉富 覚 先生・石井 宏 先生
イントロダクションで、コーディネーターの古澤成博先生が近年の歯内療法領域における最新器材の有用性とともに、手技の変遷や今日の潮流について解説された。
次に倉富 覚先生が一般開業医の視点から「根尖病変を治癒に導くポイント」との演題で講演。臨床的なポイントに加え、患者さんとの永続的な関係を築くうえでの根管治療の重要性についても述べられ、デンタルX線やCBCTを活用した画像解析と正確な診断が必要だと強調された。さらに、経過観察を通じて症例から学んだ感染根管処置のポイントを解説された。
石井 宏先生は「特殊症例における診断力」と題した講演で、根尖性歯周炎以外の問題を抱えた“compromised tooth”のケースを紹介された。歯内療法の目的は根尖性歯周炎予防や治療、歯の保存にあるが、真の患者利益につながる歯内療法の臨床的基準を持つ必要性を語られ、そのためにも患者さんと十分なコミュニケーションをとっていかなければならないと述べられた。