医療技術の進歩もさることながら高齢化社会もますます勢いを増している。2010年における日本の65歳以上の高齢者数は総人口の22.68%を占め、台湾においても10.68%まで上り,高齢化は台湾、日本両国免れられない現象であり、口腔健康においては全身健康およびQOLに影響を及ぼす。台湾では健康保険制度開始以来、既に大部分の歯科治療が保険適用となるが、補綴治療に関してはいまだ日本と同じ制度ではない。今回の講演では両国の歯科保険制度を討論し、異なる法規の下での高齢者口腔ケアと健康状態の比較、ならびに高齢者義歯治療に対しての両国の保険制度を検討する。