2010年に世界各国で行われた計160万例の充填処置のうち、100万例がCR充填材によるものであった。齲蝕による欠損の他に、増加している他の硬組織疾患(侵食、磨耗、破折等)も治療の必要がある。しかし、再修復は現在でも充填の大部分を占める。従って、ミスを減らし、充填物の寿命を延ばすためには、失敗の傾向を詳細に分析することが必要である。歯科医療と保険制度に関する国内規制は、治療法の選択肢を大きく偏らせる可能性がある。
しかし、修復治療は、診断と予防法の改善を含め、常に治療概念の一部とすべきである。また、さまざまなレベルの脱灰および再石灰化の観点も含めるべきである。
将来的には、リスク評価および影響を及ぼすパラメータ、低侵襲的治療と予防法に関する知識を深めなければならない。また、材料や機器の改良は、高齢化に伴って増大する諸問題を解決する助けになるであろう。