イニシャル LiSi(リジ)ブロック テクノロジーブック
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0052軸曲げ強さISO6872:2015, JIS T6526:2018「歯科用セラミック材料」による2軸曲げの試験※Initial LRF Block(海外発売製品)図1 当院における、イニシャル LiSiブロックと従来製品での修復物製作の工程イメージ。図3 切削量を極力抑えた支台歯形成を行い(左写真)、イニシャル LiSiブロックで、マージン部厚さ約0.3mm、軸面部厚さ約0.5mmという非常に薄いベニアを削り出した(中央写真)。装着すると、見た目は自然で、マージンフィットも良かった(右写真)。ポイントポイント曲げ強さ熱処理工程を要する二ケイ酸リチウムブロックイニシャルLiSiブロックイニシャル LiSiブロックは完全に 結晶化された状態で提供されるため、 焼成不要でも高い曲げ強度を有します。チェアタイムを短縮。最短、約50分で治療が終了します。1020304050607080(分)500MPa400300200100イニシャルLiSiブロック結晶化熱処理研磨装着研磨装着408支台歯形成IDSIOSで印象採得デザイン切削加工支台歯形成IDSIOSで印象採得デザイン切削加工図2 イニシャル LiSiブロックの2軸曲げ強さのデータ(イニシャル LiSiブロックパンフレットより)。を製作してみたところ正しく削り出せた。このような治療は、歯質削除量を抑えられ、審美的にも象牙質の色が自然に透けており、マージンの適合も良好だった(図3)。症例は選ぶものの、イニシャル LiSiブロックの高い加工性を活かした治療として、選択肢に加えられると考えている。支台歯のフィニッシュラインを歯肉縁下に設定した場合、修復物には接着性レジンセメントとセルフアドヒーシブセメントを問わず使用できる強度が必要だという考えがある。その点、イニシャル LiSiブロックの2軸曲げ強さは408MPaと十分な強度を持っている(図2)。イニシャル LiSiブロックは微細な二ケイ酸リチウム結晶を高密度に析出し、高い加工性を備えている。実際に使用してみると、細かなミリングでもチッピングが少なく、マージン部もなめらかに削り出されることがわかる。マージン部厚さ約0.3mm、ナイフエッジという推奨されてはいない支台歯形成を行い、非常に薄いクラウン必要十分な強度微細な結晶の高密度析出による高い加工性192自社加工用セラミックブロック※

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