イニシャル LiSi(リジ)ブロック テクノロジーブック
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図1 インレーの2次カリエスにより歯髄処置後、支台築造し形成を行った。図3 口腔内試適後に清掃し、G-マルチプライマーを塗布する。19できるかぎり歯肉縁上の形成にする。これにより、IOSを使用して印象採得する場合もスキャンがしやすくなる。また、フィニッシングラインの形態は、加工時のチッピングを防止するためにナイフエッジやベベルを付与せず、ラウンドショルダーやヘビーシャンファーの形態とする。適後に修復物をリン酸を用いてよく清掃し、シランカップリング処理をG-マルチプライマーで行う。そして、口腔内はラバーダム防湿を行い、エナメル質にリン酸エッチングをし、水洗、乾燥を行う。その後、G-プレミオボンドを用いて歯面処理し、ジーセム リンクフォースで接着を行う。図4 支台歯にはラバーダムを装着し、エナメル質にリン酸エッチングを15秒行う。イニシャル LiSiブロックを用いた修復物は接着に依存する。そのため、臼歯部の間接修復(インレー、アンレー、テーブルトップ)における支台歯形成は、複雑な維持を求めるような形態ではなく、なるべく単純なものにすることがポイントだ。遊離エナメルの部位や小さく残る咬頭部分は覆うような形成にすることで、フィニッシングラインを明瞭にし、接着では、接着阻害因子(唾液、プラーク、血液、口腔内の水分など)を排除することが最も重要である。仮封材除去後に、プラーク染め出しを行い、支台歯を完全に清掃する。その後、修復物を試適し修復物側の前処理を行う。イニシャル LiSiブロックにはフッ酸による酸処理が有効なので、可能であればラボサイドにてフッ酸処理をしておいてもらう。チェアサイドでは、試支台歯形成におけるポイント接着におけるポイント図2 ラバーダム下にて接着操作を行った。図5 G-プレミオボンドを塗布し、強圧エアで充分(5秒間)乾燥の後、10秒間光照射する。

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