39CAD/CAM冠ブロックセラスマートシリーズは、世界的な金属価格の高騰を背景とした医療費高騰に抗しながらも、質を確保した保険治療を提供することを使命として開発されました。その礎となっているのが、20年以上にわたるCAD/CAM関連技術の開発の歴史と、北海道医療大学病院をはじめとする４つの大学病院での先進医療で積み重ねてきた臨床評価の実績です。2014年にCAD/CAM冠が保険収載されてからも技術進化を重ね、保険適用を拡大してきました。日本の保険診療における歯冠修復材料の転換点に寄与したセラスマートシリーズ。その臨床研究でのエビデンスとしては、疋田ら【01】【02】並びにInomataら【03】があり、これらの考察の結果、特に前者では、ジーセム ONEを使用したセラスマート300が口腔内での長期耐久性を示すことができると考えられます。とはいえ、新しい技術であるがゆえに、臨床データの収集は途上にあります。後ろ向き、前向き臨床研究が進行中です。今後も弊社では長期的な予後調査などを実施し、確かなエビデンスを得ながら、さらなるCAD/CAM冠の保険適用拡大を目指して材料開発を進めていく所存です。ナノフィラーやFSCテクノロジーをはじめとする技術を投入して開発されたセラスマートシリーズが、患者の方々のQOL向上に貢献し、先生方の臨床に資していくことができれば幸いです。回学術大会抄録集: 55, 2020.【02】 疋田 一洋, 舞田 健夫, 神成 克映, 田村 誠, 村井 雄司, 齊藤 正人: 新規ハイブリッドレジンブロックを使用した大臼歯部クラウンの臨床評価. 日本デジタル歯科学会誌, 8(2): 120-124, 2018-2019.【03】 Miyu Inomata, Akio Harada, Shin Kasahara, Taro Kusama, Akane Ozaki, Yusuke Katsuda, Hiroshi Egusa: Potential complications of CAD/CAM-produced resin composite crowns on molars: A retrospective cohort study over four years. PLOS ONE: 2022.参考文献【01】 疋田一洋, 舞田健夫, 田村 誠, 神成克映: 大臼歯 CAD/CAM ハイブリッドレジンクラウンの長期的臨床評価.日本デジタル歯科学会第11おわりに
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