ebook20240601
16/40

1616セラスマートシリーズの最大の魅力の一つは光沢の維持性です。工業界において光沢度40%以上であることが、目視で艶があると認識できる目安と言われています。セラスマートでは臨床での1年間シミュレートした歯ブラシ摩耗試験(刷掃回数12,000回)においても、摩耗前の光沢度約95%に対して優に70%以上の光沢度を維持していることが確認されています(ジーシー研究所データ)。実際、口腔内セット後8年経過の小臼歯クラウンの長期症例をみても、光沢が維持されていることが確認できます(P.3「セラスマートを用いた8年症例」参照)。これもナノフィラーを採用した賜物(P.8「ナノフィラーによるツヤの獲得と維持」参照)であり、臨床で実感いただけますと幸いです。歯ブラシ12,000回刷掃後のセラスマートレイヤー表面の光沢(ツヤ)確認写真(左)とその表面のレーザー顕微鏡による表面3D画像(右)。ブロック表面のツヤが維持できていること、表面に明確な歯ブラシ痕が見いだされないことが確認されます【06】。研究員に聞いた!また、他の研究グループによる報告でも、歯ブラシ摩耗試験でのレーザー顕微鏡観察において、同様の結果が示されています。セラスマートレイヤー群で12,000回刷掃後に歯ブラシ痕の凹凸は見られるものの、刷掃回数6,000回と12,000回の結果にRa値に統計学的有意差がなく、その表面粗さの値は、前歯部用CAD/CAM冠ブロックのなかで最小でした【06】。セラスマート製品開発(技術)秘話光沢維持性・耐摩耗性評価セラスマートシリーズは、ナノフィラーの採用により、摩耗による光沢の低下を起こしにくくなっています。特に審美性が要求される前歯部用セラスマートレイヤーでは、歯ブラシ摩耗試験で、12,000回の歯ブラシ刷掃の表面粗さRa値が、比較対照とした前歯部用CAD/CAM冠材料と比較して有意に低く、光沢が維持されていたことが報告されています【08】。同検証では、セラスマートレイヤーが刷掃回数6,000回と12,000回の結果Ra値に統計学的有意差がない点も明らかになりました。これは表面粗さの上昇が抑制されていることを意味し、審美領域に使う材料としてより優れていると考察されます。ナノフィラー採用による光沢(ツヤ)維持性❷

元のページ  ../index.html#16

このブックを見る