3点曲げ強さ2ⅡⅣ1212 日本の補綴治療を大きく変え、普及しつつあるCAD/CAM冠。長期の使用に耐えうる高い物性が求められるなか、セラスマートシリーズについても、さまざまな検証試験が積み重ねられてきました。その物性の特徴を、データとともに紹介します。2020準拠)を行った結果は以下の通りです。一般的にレジンは、口腔内のような水分のある環境では吸水による強度低下の影響が否定できません。そのため、空気中に保管した『Dry群』と口腔内を模した37℃にて水中に7日間浸漬した『Wet群』を合わせて評価しました。その結果、各製品共に『Dry』に比べて『Wet』で3点曲げ強さ自体は低下する傾向にあったものの、それぞれの適応部位に応じた機能区分の基準値をいずれの群でも優に満たす材料であることが確認されました。前歯部CAD/CAM冠用に層構造となっているセラスマートレイヤーに関しては、各層(エナメル層、ミドル層、デンチン層)レイヤー移行部での破断は見られず、またそれぞれの層の7日間の水中浸漬後の強度は同等【07】であると報告されています。曲げ強さへの要求度は、大臼歯部適応では殊更に高くなります。そこで、セラスマート300について、Hibinoら【08】は、37℃での水中に7日間浸漬に加えて、より過酷な条件となる口腔内での2.5年経過を相当したサーマルサイクル条件(5℃⇔55℃ 10000回)【17】での強度劣化についても評価しました。その結果、セラスマート300はこれらの条件下においても劣化が最小であり、特に優れた3点曲げ試験結果を示しました。マトリックスレジンの選択が有効に寄与していると考察されています。DryWetDryWetジーシー研究所 データDryWet240160(MPa)350300250200150100500300Ⅲセラスマートセラスマートプライムセラスマートレイヤー値準基の性物の)Ⅳ()Ⅱ(分区能機機能区分(Ⅲ)の物性の基準値3点曲げ強さセラスマートシリーズの3点曲げ試験(JDMAS 245:テクノロジーに基づいた各物性の特徴
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