イメージ図引き剥がす力(収縮応力)が発生する。支台歯からセメントを光源CAD/CAM冠は支台歯形成の方法が鋳造冠と異なるバーの大きさよりも狭い鋭角な部分は加工できない⇒セメントスペースが厚くなる場合がある1010出典:陸誠 補綴臨床2008 11月号より引用改変接着システム開発の背景 CAD/CAM冠保険収載後初期に報告された脱離率の高さCAD/CAM冠の保険収載後早期の臨床では、金属鋳造冠よりもクラウンの脱離率が高いことが報告されていました【04】。この脱離は主に、レジンセメントと歯質の間で起こっており、要因としてはレジンセメントの問題ではなく、CAD/CAM冠特有の因子が大きいと考えられました。CAD/CAM冠の切削工程ではバーの大きさ以下の狭い加工ができません。鋳造冠と同じような支台歯形成では、セメントスペースが厚くなる場合があります。これが、脱離が多くなる原因の一つと考えられました。CAD/CAM冠では、鋳造冠とは異なる支台歯形成の方法が求められるのです【14】【15】。なぜならクラウン越しに光照射で最終重合する際、レジンセメントは光源側・クラウン側に向かって重合収縮します。セメントスペースが厚いほど、厚いセメント層の収縮の応力が大きくなります。すると、歯質とレジンセメントの間での剥離が起きやすくなります。CAD/CAM冠ブロック臨床に適した接着システムのテクノロジー
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