(wt%)ナノフィラー含まれるナノフィラーの表面を隅々まで効率的にシランカップリング処理を行う技術です。ナノフィラーの表面は親水性、かたやマトリックスレジンは疎水性の物質です。これらは水と油の関係にあり、本来なら混ざり合う事がないものですが、シランカップリング材はナノフィラーに結合して表面を疎水化し、かつ、表面にマトリックスレジンと重合して化学的に結合することを可能にします。つまりこのシランカップリング処理をくまなく均一に、かつ効率的に行うことは、ナノフィラーをマトリックスレジン中に高充填させて、かつ、強固に結合してブロックとして一体化させることを意味するのです。これが、各種物性にプラスの効果を及ぼします。また、大臼歯への適応が求められるなか、さらなる高強度化を図るうえでFSCテクノロジーは進化を遂げました。効率的なシランカップリング処理でよりくまなく均一に表面処理を行う一方、シランカップリング材自身も新規なものを採用。ナノフィラー表面の疎水化とマトリックスレジンとの化学結合性を進化させ、セラスマート300ではさらなる高強度化を実現しました【02】。SEM像表面の(×1000)SiOSiOSiO9080706050403020100セラスマートプライム7060シランカップリング材がナノフィラーとモノマーを化学的に結合強固な結合により高い物性に寄与従来技術シラン処理が不均一:レジンとの馴染みが悪く充塡率に限界アリナノフィラーFSCテクノロジーセラスマート レイヤーセラスマート プライムシラン処理の均一性向上:ナノフィラーの高充塡が可能になった無機フィラー表面は親水性高強度達成のためにフィラーを疎水化し、フィラーとレジンとを化学的に結合させたいFSCテクノロジーの改良+新規シランカップリング材の採用(セラスマート300)新規処理技術+表面状態の改善:レジンとより結合しやく改良され、さらにナノフィラーの高充塡が可能になったセラスマートセラスマートレイヤー300Ⅲジーシー研究所 データⅡⅣ()OOイメージ図値準基の性物の)Ⅳ()Ⅱ(分区能機機能区分(Ⅲ)の物性の基準値シランカップリング処理のイメージレジンフィラーレジン10FSCテクノロジー、新規シランカップリング材の採用より比表面積が大きいナノフィラーの採用には、ブロックの中に高充填させる高い技術が必要です。セラスマートシリーズはいずれも、無機質フィラーの含有量が、小臼歯用で60重量%以上、大臼歯用で70重量%以上とJDMAS 245:2020の基準をクリア。さらに物性では優れた性能を示しています。これに寄与しているのが、FSC(Full-Coverage Silane Coating)テクノロジーならびに新規シランカップリング材の応用です。FSCテクノロジーとは、CAD/CAM冠ブロックに
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