23J Adhes Dent 2023; 25: 99-106. 本研究 15)では、上顎大臼大型 MOD 欠損において咬合を模した周期的な荷重を加えて耐久性とクラックの傾向と破壊形態がミュレーションされました。※ PFC:粒状フィラーからなる CR SFRC:ショートファイバー強化型 CR図2 各試験グループの修復設計の概略図抜歯した上顎第三大臼歯 3 6 本(n = 1 2)に、スロット型 MOD(深さ 5 mm、頰舌幅 5 mm)(図 1 a、b)を形成し、頰側および舌側咬頭は MI 窩洞のように開口部を小さく象牙質を大きく切削し、極端なアンダーカットを施した(図 1 c、d)。試験グループ(図2)G 1 : 窩洞をすべて PFC(GRADIA DIRECT, GC) で充填G 2 : ベースに SFRC(エバーエックスフロー:EverX Flow, GC)した上に PFC を充填G 3 : ベースに SFRC(エバーエックスフロー:EverX Flow, GC)した上に間接法で製作した CAD/CAM インレー(CERASMART 2 7 0、GC)を装着3 つ の グ ル ー プ す べ て で ボ ン デ ィ ン グ 材 Optibond FL(Kerr) を 使 用 し た( イ ン レ ー の IDS(Immediate Dentin Sealing) にも使用)。図1 試験体の欠損形態図3 試験片を30度の角度で配置。マイクロハイブリッドレジンで作成した対合歯の疑似咬頭を咬頭傾斜の中心に接触させ、周期的な荷重を与えた。Closed-loop servo-hydraulics(MTS Acumen 3)を使用して、咀嚼力を模して水中で周期的な荷重を加えて耐久性がシミュレーション評価された。各試験片は 3 0 度の角度で取り付けられ、円筒形の疑似咬頭を修復物の咬頭内斜面に配置した(図 3)。荷重を 5 Hz の周期で 2 0 0 Nからかけ、2 0 0 0 サイクルごとに 10 0 N ずつ増加した。サンプルが破損されるまで荷重し続け、各試験片の荷重を掛けたサイクル数と破壊形態を記録した。また、各サンプルは、実験中のクラックの傾向と最終的な破壊形態(CEJ[セメントエナメルジャンクション]より上の破損とCEJ より下も含む修復不可能な大きな破損)についても評価した。(エバーエックスフローによる修復物の耐久性・破壊形態に関する研究)材料と方法G3: INLAY SFRC BASEG1: DIRECTG2: DIRECT SFRC学術論文紹介Short-fiber Reinforced MOD Restorations of Molars with Severely Undermined Cusps Pascal Magne Taban Milani
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