13グレースフィル ゼロフローの所見歯ブラシ滑走12,000回試験前試験後グレースフィルシリーズではナノフィラーの採用により平滑な表面が得られやすく、様々なメリットが得られています。研磨工程においては、サイズの大きなフィラー脱落による凹凸ができないため短時間で光沢が得られます。グレースフィルゼロフローを用いた大宮らの報告6)によると、フィラーサイズの大きい比較対照と比べてより短時間の仕上げ研磨でツヤが得られることが論じられていま口腔内環境でCR硬化体は吸水して諸物性が劣化することが知られています。グレースフィルシリーズではこれにもFSCテクノロジー、マトリックスレジンの最適化で対応しています。宮川らの報告7)では、両テクノロジーのそれぞれの寄与によりグレースフィルゼロフローとローフローでは自社従来品を含む比較対照の中です。口腔内で機能後は高いツヤの維持性を発揮します。実際に歯ブラシ12,000回滑走後も自社従来製品で見られていたような光沢度の低下はなく、肉眼で光沢を感じる基準とされる光沢度40%以上を維持することがデータから読み取れます。このようにグレースフィルでは長期的な審美性の維持が期待されます。最もCR硬化体への吸水量が少ないことを報告しています。また、CRの吸水性と変色性に相関関係があり、両製品の耐着色性の高さも示しています。■耐着色性(カレーによる着色)着色前カレー浸 漬1週間経過自社従来品(A2)歯ブラシ摩耗によるツヤ維持性(光沢度)確認試験(ジーシー研究所データ)CR硬化体の吸水試験ならびに着色試験結果7)(吸水量、ΔE*値ともに小さいほうが好ましい。)ナノフィラーによって実現した研磨性、ツヤ維持性FSCテクノロジー、マトリックスレジンの最適化により実現した 低吸水性と耐着色性 ゼロフロー(A2)ローフロー(A2)(ジーシー研究所データ)グレースフィルローフローグレースフィルゼロフロー自社従来製品グレースフィル ゼロフローグレースフィル ローフロー自社従来製品70100試験後(歯ブラシ12,000回滑走後)40光沢度(%)試験前(研磨仕上げ)10カレー浸漬前後色差ΔE*吸水量(µg/㎣)12.811.120.5コーヒー浸漬前後色差ΔE*3.42.16.12.919.76.0➡グレースフィルシリーズの審美性を支える特性
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