バリウムガラスフィラー150 nm11G-フロー ONE(0°)方向に進む(光透過性が高い)。一方、象牙質は強い光拡散性を有する。入射光天然歯エナメル質、象牙質の光拡散性 (変角光度計での検出結果)2)、3)エナメル質は光拡散性をほとんど持たず直進機質の結晶性が高く、強い光透過性を示す(入ってきた光をまっすぐ通す)のに対し、象牙質はタンパク質と無機質の複合体で強い光拡散性(入ってきた光を周囲に広げる)を示します。ず、前歯・臼歯を問わず、周囲の歯質と自然に調和する「カメレオン効果」を発揮します。切端の修復においても、裏打ちなしで自然に色がなじみます。このような優れたカメレオン効果の実現を支えているのは、2 種類の異なる粒径を持つバリウムガラスフィラーと微粉末シリカの最適配合です。これにより、入射光はマテリアル内部で複雑に屈折・散乱されて適切な光拡散性を示します。その結果、色情報が適度に反映され、修復部と周囲歯質との視覚的な一体感が生まれます。さらに、ジーシーが長年の CR 開発で培ってきた知見を活かし、光学特性と彩度のバランスを最適化し、ONEシェードで幅広い歯質色に自然に適合する G-フロー ONE が完成しました。フィラーの最適配合による光学特性 (イメージ図)より良い審美治療を実現するには、天然歯の光学特性の理解が不可欠です。ご存じのとおり、天然歯のエナメル質と象牙質は異なる光学特性を持ちます。変角光度計(下図)という特殊な装置で調べると、エナメル質は無変角光度計の測定原理例えば、エナメル質のような光学特性の材料を、象牙質を含む深い窩洞に充填する場合、光透過性が強いため、充填部位が暗い見た目になってしまいます。一方、象牙質のような光拡散性の材料を、エナメル質だけの浅い窩洞に充填する場合、光を強く拡散するため、エナメル質特有の透明感が失われ、白く浮いた見た目になってしまいます。理想としてはエナメル質、象牙質それぞれに合わせた光学特性の修復材料を使いたいところですが、そうすると修復ステップが煩雑になってしまいます。 そこで、G-フロー ONE には、エナメル質の光透過性と象牙質の光拡散性といった、それぞれの歯質の光学特性を併せ持って再現する独自設計が採用されています。これにより、修復部位に応じた色調調整を必要とせ光学特性による修復物の見え方の違い「ONE シェード」を実現する光学特性0°ー90°ー90°0°+90°+90°ー90°0°0°ー90°+90°+90°イメージ光が透過しないので透明感が失われ、歯質よりも白く見える最適化された光透過性・拡散性・彩度により裏打ちが無くても色がなじむ光が直進するので裏打ちが無いと透けて暗く見えるエナメル質エナメル質バリウムガラスフィラー300 nm微粉末シリカ16 nm象□質象□質□90°□90°光拡散性の高いCR+90°+90°G‐フロー ONE光透過性の高いCR検出器検出器サンプル光源光源サンプル光拡散性の低い材料光拡散性の低い材料光拡散性の高い材料光拡散性の高い材料光源からサンプルに入った光がどの方向にどの強度で進むのか、検出器で調べます。透過光と拡散光
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