ⅡⅢC5吸指口呼嚥下構音口唇舌弱舌動咬弱クレ咬唇食事右偏左偏頰杖寝方舌帯上唇鼻閉先欠萌出接触歯胚形態の問題機能の問題(口腔習癖)遺伝的な問題を除けば,形態を直すためには口腔習癖を改善する必要がある.その他の問題 「口腔習癖が原因と考えられる歯列・咬合の問題がある」とわかったとしても,口腔習癖の種類は多く,さまざまな問題が複雑に絡み合っているため,実際に何が問題なのかを判断するのは非常に難しいです.そこで,なるべく単純化して捉えやすくなるように,問題点を抽出して切り分けて考える工夫として,問題点を表す「アイコン」を作成しました.具体的には,歯列という目で見てわかりやすい「形態の問題」と,その原因となる「機能の問題」と,それ以外の「その他の問題」に区分して,症例の問題点をリストアップし,アイコン付けを行います.アイコンを列記することで治すべき問題を把握し,その問題を一つひとつ解決しようと心がけています. 実際の症例で問題を切り分けてみていく際,まずは「形態の問題」をリストアップします.形態の問題は,歯列・咬合の状態から判断します.形態の問題がリストアップできたら,次は原因となりうる「機能の問題」を推測し,そのなかから検査を踏まえて列記します.形態の問題のリストから,どのような機能の問題の可能性があるのかが推測できると,何の検査をすべきかがわかり,機能の問題が抽出しやすくなります.さらに「その他の問題」も推測し,同様に列記します. 「形態の問題」「機能の問題」「その他の問題」が列記できたら,それぞれの問題を一つひとつ解決していきます.実際の症例は複雑ではありますが,問題を切り分けて列記することで理解しやすくなり,対応も単純化できます.必ずしもすべての問題が解決できない症例も多いですが,やってきた処置や機能訓練によってどの部分の成果が上がり,何がまだ改善していないかもわかりやすく整理できます. 次のページから,実際の診断のステップを説明します.開咬咬合高径高い(オーバーバイト浅い)過蓋咬合(オーバーバイト深い)右正中のずれ左正中のずれ反対咬合(オーバージェットマイナス)オーバージェット大叢生上顎劣成長AngleⅡ級AngleⅢ級指しゃぶり口呼吸異常嚥下癖構音障害口唇閉鎖不全舌筋力弱い舌の動き悪い弄舌癖咬合力弱いクレンチング咬唇癖硬食の習慣右偏咀嚼左偏咀嚼頰杖うつぶせ寝横寝舌小帯強直症上唇小帯異常鼻閉先天欠如萌出の問題早期接触歯胚位置異常齲蝕GUMth「形態の問題」およびその原因となる「機能の問題」「その他の問題」のアイコン症例の問題点を,アイコンを使ってリストアップする
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