【体験版】健全な歯列は健全な機能に宿る
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口腔機能相関関係上下的な力のつり合い萌出力咬合力咬合力萌出力舌の圧力歯列形態正常な機能=かかる力のバランスが適正=良い歯列・咬合口腔習癖がある=バランスの悪い力が加わる=不正咬合唇・頰の圧力 正常な口腔機能は,呼吸や嚥下,咀嚼,発音など人間が生きていくために必須のものであり,これらの動作が口腔内の環境や歯列形態を形づくっています.特に口腔機能と歯列形態の間には密接な相関関係があり,正常な機能は正常な形態をつくっていきます. バクシネーターメカニズム(頰筋機能機構)という考え方があります.1952年にBrodieらが提唱した説で,「歯列は,口唇や頰筋などによる外側からの圧力と,舌による内側からの圧力のつり合いのとれたところに並ぶ」という考え方です.かなり古い学説ですが,非常にわかりやすいため,患者さんにお話しする折に,「これに咬み合わせの力(咬合力)と歯が伸びる力(萌出力)を加えた,4つの力のバランスで歯並びが決まる」と説明しています. 頰や唇,舌からの力,咬む力が適正であれば,歯は理想的に並びますが,口腔機能に何らかの問題があり,それらの力が強すぎる,または弱すぎると,バランスは崩れ,歯列は乱れてしまいます.嚥下頰舌的な力のつり合い舌の筋肉頰の筋肉唇の筋肉呼吸発音咀嚼頰の筋肉2正常な機能は正常な形態をつくるバクシネーターメカニズム(頰筋機能機構)口腔習癖とは

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