動画で確認動画で確認4/コンポジットレジン修復のトラブルシューティングG2-ボンド ユニバーサルボンディング材の性能を十分に発揮することができる環境を整えた後は、ボンディング材を正しく使用することが大切である。みなさんの使用されているボンディング材は歯面にどのように塗布し、何秒放置し、どのくらいのエアー圧で乾燥させる製品であろうか? たとえば2液性のG2-ボンド ユニバーサル(ジーシー)では、1-プライマーを塗布後10秒放置、強圧エアーにて5秒間乾燥、2-ボンドを塗布後、弱圧エアーで均一な層にすると示されている。ボンディング材の正しい使い方を再度確認しておくことは、期待される高い接着強度を発揮するために大切である。またエナメル質に限局的なエッチング処理(セレクティブエッチング)を行うことも接着力向上に役立つためおすすめしたい。ひと手間をかけることで大きな利点を有する工程である。適切にボンディング処理がなされた歯面と最初に充塡するCRとの間に隙間が存在すると、気圧や食事による温度変化で痛みを伴う可能性がある。ペーストタイプのCRは、窩洞の線角や点角部に緊密に充塡することにはやや不向きである。そのため最初にフロアブルタイプのCRを用いることで窩底部を一層隙間なく充塡することが大切である。また一度に多量のCRを充塡させてしまうと、重合収縮に伴う接着界面の剥離が起こる可能性もある。そういった問題を回避するため、可能な限り積層充塡を心掛けたい。図2 エナメル質のみへの選択的なエッチング処理。図3 ボンディング材は歯面に行き渡るよう充分な量を用いる。図4 フロアブルタイプを用いて隙間なく充塡することが大切。トラブルシュートのポイント❸ボンディング材を正しく使えていない?トラブルシュートのポイント❹充塡したCRと歯質との間に隙間が生じている?
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