GC技工冊子_p02-32_34dxs_体験版
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ポイント解説アルミナサンドブラスト処理前の状態アルミナサンドブラスト処理後の状態図4  ジルコニアクラウンにのせた水を弾いていることがわかる。図5  水が弾かれることなく馴染み、クラウン下部に垂れていることがわかる。図6 ステインリキッド塗布前の状態。図3 ジルコニア焼結後の状態。図7  ステインリキッド塗布後、エアーで余剰分を除去した状態。24ジルコニア焼結後の状態(細かな表面性状付与をしていない) 本症例では色調のベースをA3.5とした。ジルコニアディスクはJDSジルコニアディスク マルチレイヤー(日本歯科商社)を選択した。図3は、完全焼結し一層面を整える程度の形態修正後、50μmのアルミナサンドブラスト処理を2気圧前後で行い、超音波洗浄を行った状態である。歯頸部方向から切縁方向へかけて彩度と透明感のグラデーションがかかっていることがわかる。ジルコニアの色調確認 ステインを行う前に、現段階での色調を把握する必要がある。その際、クラウン表面が乾燥している状態では、白く曇り正確なシェードが把握できないため(図6)、ステインリキッドを塗布しエアーで余剰分を除去した後にシェード確認を行うことによって色調が把握でき、ステインによる加色分を設計しやすい(図7)。アルミナサンドブラスト処理について アルミナサンドブラスト処理(粒径:50μm、噴射圧0.2MPa前後)を行う。目的としては、油脂分の除去と不純物の除去である。図4・5の様にジルコニアクラウンに水を乗せた時に、アルミナサンドブラスト処理前後で水を弾くか弾かないかが処理完了の目安となる。なぜなら後に行うステイン材はリキッドである為、水を弾く状態では思うような色調再現が不可能となる。また、焼き付け強度としても不利と考える。筆者はアルミナサンドブラスト処理完了後はアセトン洗浄を行う。

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