Withコロナ時代に新たな気づきや生活・行動の変化がおこり健康の大切さを意識するようになりました。
本コンテンツは、「 チョット役立つお口の情報 」をコンセプトにエッセイを中心にご紹介いたします。

   

ess01歯の色は,結構みんなが気にしている?!

日本大学歯学部保存学教室修復学講座

宮崎 真至

「自分の歯や口の中について悩みや気になることは何ですか」というアンケート調査がされました。その回答で最も割合が高かったのが「ものが挟まる」の43.2%でした。その次にあげられたものは,「歯の色が気になる」で,32.7%でしたが,性別で見ると女性の43.3%が気になると回答していました。私たち歯科医師としてのとらえ方としては,「かなり多くの方々が歯の色を気にしているのだ」というものです。

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口元の美しさは,人と人とが相対するとき,すなわちコミュニケーションにおいてとても気になる部分であるとされています。口元に自信がないと,手のひらで口元を隠しながら会話したりすることは,しばしば見受けられることではないでしょうか。他人は意識していなくても,自分自身では潜在的に気になるものが,歯の色なのかもしれません。いつぽう,歯科医師においては,黄色人種とされている日本人の歯の色は,黄色みがかっているのが当然であるという先入観もあり,多くの方々が抱いている悩みや気になる事項に対しての配慮が少なかったのかな,とも思われます。

インターネットや雑誌などの広告欄を見ると,「黄ばんだ歯を白く」などの文言を見かけるものです。では,これら広告に謳われているホワイトニング(歯を白くする)と歯科医院で行うホワイトニングとの違いは何なのか,とても気になるところかもしれません。わかりやすく説明するとすれば,美容的な観点から行われているホワイトニングは,歯の表面に付いた茶渋などの着色物を取り除くことであると理解していいかと思います。一方,歯科医院で行うホワイトニングは,歯の成分そのものの中に存在している着色成分を分解することで,健康で白い歯を得る方法と言えるでしょう。

現在では,歯を削ることなく,詰め物をすることもなく白くて健康な歯の色が得られる技術が確立しています。

ira歯そのものを健康的な白さに!

歯の色に悩む前に,気になるならば歯科医院に足を運んでください。そこには,皆さんが求めている「健康で白い歯」を実現する材料と,歯科医師の技術があるのです。歯科医院を身近なものと思っていただくことも,是非とも強調したいところです。

hito-pic 宮崎 真至 教授

profile

1991年
日本大学歯学部保存学教室修復学講座 助手
1994-1996年
米国インディアナ州立大学歯学部留学
2003年
日本大学歯学部保存学教室修復学講座 講師
2005年
日本大学歯学部保存学教室修復学講座 教授
2014-2019年
日本大学歯学部付属歯科病院 病院長