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SESSION 25

気になる医院の臨床を見る!聞く!知る!
~歯周治療成功への道~

佐々木 猛 先生 & 織地 捺稀 先生(DH)
長谷川 嘉昭 先生 & 川崎 律子 先生(DH)

 本講演では、歯周治療の具体的な進め方について、貴和会新大阪歯科診療所と、長谷川歯科医院の取り組みについて、それぞれ紹介された。
佐々木猛先生は、貴和会新大阪歯科診療所では、歯周病はケアではなくコントロールが必要な疾患であり、これを患者さんに理解してもらうことから歯周治療は始まると解説。また、織地捺稀先生は、非外科治療で対応した自身の症例について紹介し、非外科治療における歯科衛生士の役割は大きいと述べた。

 長谷川嘉昭先生と川崎律子先生は、的確な歯周疾患の臨床診断を行うためには、従来の歯周検査・細菌検査だけでは不十分であるとし、病態検査と病因検査の実施が欠かせないことを強調された。具体的には、歯周病細菌検査はPCR法からシーケンシング法に、炎症はBOPに高感度CRP値を追加して治療に当たった実際の症例を示し、見た目からの判断は誤診を招く恐れがあり、根拠に基づいた歯周治療がこの先求められることを熱く語られた。