全28セッション一覧

SESSION 23

ザ・コラボレーション
コンプリートデンチャー×パーシャルデンチャー

モデレーター:南 清和 先生
池村 仁克 先生 & 奥森 健史 先生(DT)
佐藤 勝史 先生 & 野澤 康二 先生(DT)

 南清和先生をモデレーターとして、2組の歯科医師と歯科技工士が登壇し、義歯治療について講演された。

 部分床義歯をテーマにされた歯科医師の池村仁克先生と歯科技工士の奥森健史先生は、部分床義歯で歯列弓を守るためには目には見えない力への考慮が重要であるとし、それぞれの立場から考えを述べられた。

 池村先生は、義歯の装着前に行うマウスプレパレーションの重要性を語り、軸面やレストシートの設計の要点を明かされた。
 奥森先生は、リジッドな部分床義歯を作ることでデンチャーの動きをコントロールでき、歯列弓の連続性の維持や動揺歯の固定につながるとして、技工ステップの実際を語られた。

 歯科医師の佐藤勝史先生と歯科技工士の野澤康二先生は、吸着する下顎総義歯を製作するための要点をテーマとされた。適切な個人トレーを製作することが重要であるとし、顎堤条件が良い場合と、高度に吸収した顎堤の場合のそれぞれの外形線の設定方法などを詳説された。
 また、高度吸収顎堤の場合は義歯が厚くなるため床の重合収縮時にエラーが生じやすいという問題に触れ、その問題への対策となる、床を重合したあと加工機で削る「デジタルミリングデンチャー」の取り組み、メリットやデメリットを紹介された。