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SESSION 17

使わないという選択肢はあるのか
~CAD/CAMが創る新・診療スタイル~

モデレーター・講師:馬場 一美 先生
疋田 一洋 先生・荒井 昌海 先生・BASSO, Matteo 先生

 モデレーターの馬場一美先生は、歯科におけるCAD/CAM技術の先進性を解説された。また、今後の展開として、口腔内スキャナーで採取したデータを蓄積することでデータベースを構築し、それに基づいて過去の口腔内を参照しながら歯科治療を行えることなどを挙げられた。

 疋田一洋先生は、わが国におけるCAD/CAM機器開発の歴史を振り返りながら、公的医療保険制度の変遷を解説された。そして、CAD/CAMインレーが保険適用となったことに触れ、CAD/CAMのさらなる発展には、ハードとソフト、マテリアル、接着システムなど個々の進化が必要と述べられた。

 荒井昌海先生は、口腔内スキャナーで旧義歯をスキャンし、それをもとに3Dプリンティングとミリングで複製義歯を作製、比較検討した症例を供覧された。加えて、デジタルデンティストリーにおいては、専用のバーセットを用いた、より正確な支台歯形成が不可欠と語られた。

 BASSO, Matteo先生は、デジタルデンティストリー導入のステップを紹介された。とくに口腔内スキャナーは重要であり、従来のアナログ印象と比べてコストダウンとワークフローの簡略化、歯科技工所とのスムーズな連携が可能であると示された。