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SESSION 9

今までの予防、そしてこれからの予防
~求められる変化への対応~

モデレーター・講師:加藤 正治 先生
小林 明子 先生(DH)・山口 志穂 先生(DH)

 モデレーターの加藤正治先生は、COVID-19により社会が大きく変化する昨今、安心して来院できる受診システムの構築が求められているとし、デジタル機器などを活用して距離の壁を解消することの可能性を述べられた。また、口腔内の問題を的確に見つけ出す重要性を強調し、「脱灰を抑えたい」、「エナメル質を回復したい」などの7つのターゲットと基本方針を示された。

 小林明子先生は、COVID-19による人々の生活環境の変化に言及し、ライフステージ別の目的の設定や、ターゲットを見つけて計画的にリスクマネジメントを行うことが、長期にわたるメインテナンス成功の鍵だと解説された。加えて、患者一人ひとりに最適なサポートをするためには、コミュニケーションが重要だと述べられた。

 山口志穂先生は、長期症例を供覧しながら、患者のライフスタイルの変化に伴って生じる口腔内の問題の発見と、それらに対して行う正しいケアの重要性を解説された。また、症例を通じて「MIペースト」、「オーラルアクア ジェル」など、患者が個々にもつ問題点に応じて使用した製品を具体的に示しながら、セルフケア・プロフェッショナルケアのポイントを解説された。