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SESSION 6

だけじゃない、機能性修復材料。

モデレーター・講師:今里 聡 先生
FERRACANE, Jack L. 先生・MOSHAVERINIA, Alireza 先生

 モデレーターの今里 聡先生は、曖昧となっている「バイオアクティブな修復材料(機能性修復材料)の定義」を「欠損した歯質を修復・置換するという主機能に加え、特定の細胞・組織の反応を積極的に刺激する材料」としたうえで、次世代の機能性修復材料として、現在、どのような研究が行われているのかを示された。

 FERRACANE Jack L先生は、歯科用コンポジットレジンの封鎖性・耐劣化性やバルクフィルの硬化深度の向上、重合収縮と収縮応力の低下など、現在までの基礎研究やその成果、世界のトレンドを提示。そのうえで、今後期待される自己修復できる材料の開発などについて展望された。

 MOSHAVERINIA Alireza先生は、各社のバイオアクティブ修復材料を紹介しながら、研究データをもとに、その特徴や優れた点を報告された。そして、機能性修復材料には象牙質や歯髄の保護、再石灰化の促進によるう蝕の予防など、さまざまな臨床的利点があると考えられ、今後も研究や製品開発が進んでいくだろうと総括された。