



みなさんにぜひ聞いて欲しいんです。
食・生活・機能のこと。
~超高齢社会を支える歯科の役割~


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平野 浩彦 先生
地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センター

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高齢者の食を支える視点:オーラルフレイル
高齢期における口腔の機能の維持・管理の方策を検討する上で、8020運動に加えたビジョンの検討がなされ、オーラルフレイルの概念が考案された。オーラルフレイルは、口に関する“ささいな衰え”が軽視されないように、口腔機能低下、食べる機能の低下、さらには心身の機能低下までつながる“負の連鎖”に警鐘を鳴らした概念である。オーラルフレイルと栄養さらには健康寿命延伸に関連した知見も蓄積されつつあり、最近の知見も含め当日は参加者の皆様と考えていきたい。
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口の終い方 ~終末期における負の傾きのなかで歯科はどう関わるのか?~
誰にでも訪れる人生の最終段階において、誰もが負の傾きのなかで生きていくことを余儀なくされる。その中で、多くの人は、歯科サービスから見放されている。在宅療養を行っている患者の口腔内は、荒れ果て、天然歯や補綴物が、口腔内細菌の温床となっている。日本人は女性で12年、男性で8年もの長い間、介護を必要とする時期を過ごさなければなりません。この期間を、どう支えていくのか?歯科にとって喫緊の課題だと思っています。歯科が社会から見放されないように、、。
終末期,口腔機能低下,看取り,在宅診療
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超高齢社会で歯科衛生士の私たちにできること~木(口)も見て、森(生活)も見る!~
わが国では、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、2025年を目途に地域包括ケアシステムを構築することを目指しています。地域に属する歯科診療所では、食やコミュニケーションを担う口腔機能の維持向上の観点からの生活支援が期待されています。本セッションでは、高齢期における口腔健康管理が何を目指すかについて、オーラルフレイル予防も含めた歯科衛生士に求められている役割についてお伝えしたいと思います。
口腔健康管理が目指すもの 歯科疾患の予防とオーラルフレイルの予防の関連性 アセスメントの視点 ―生活機能モデルでとらえる― 診療室から地域へ 多様化する歯科衛生士の役割
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超高齢社会におけるかかりつけ歯科医の立ち位置
地域密着型の歯科訪問診療の拡充が叫ばれてから久しく、包括医療の推進が図られているものの、未だ現実性を帯びていない。ADL低下を認める要介護高齢者に対して、改善的視野のみの対応は有効ではなく、摂食嚥下障害などに対する支援的視野が重要である。そのため、治療の医学からかかわりの医学という概念へのシフトが勘所となる。本日は、かかりつけ歯科医としてのそのかかわり方に力点を置き、実例を通して考察したい。
ライフステージに即した歯科医療 根拠に基づく食支援 終末期に発揮される歯科の威力