



超高齢社会の深イイ話!~疾患から予防、口腔機能の維持へ~


Moderator
深井 穫博 先生
深井歯科医院

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高齢社会におけるグローバル口腔保健:エビデンス,政策,実践,評価
高齢社会における健康は、低所得国から高所得国に至るまで世界共通の課題である。この中で口腔保健は、食とコミュニケーションという人々の生命と尊厳にかかわり、いずれの国や地域においてもその健康政策の基本的な分野として取り組まれるべき分野である。
本講演では、口腔保健に関するグローバルな課題とWHO,FDIをはじめとする世界の取組みを示すと共に、日本の動向と対比しながら、わが国のグローバル口腔保健に果たす役割について考える。健康寿命,ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ,高齢者健康政策,ライフコースアプローチ,口腔健康格差,口腔機能
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口の健康が健康長寿の源 ~咀嚼と嚥下のリハビリテーション~
人にとって食べることは生命維持機能の1つだけでなく,根源的な喜びでもあり,人生の最後まで残る楽しみです。栄養の入口である口腔の機能低下は,食べる機能の障害につながり,栄養障害や続発するフレイル,要介護の一因となりえます。そのため,健康長寿の延伸には,口腔機能の維持やオーラルフレイルの予防が不可欠です。今回は,口腔機能の低下と食べる機能の障害のメカニズムおよびその対応についてお話しいたします。
口腔管理、摂食機能、嚥下障害、栄養失調、リハビリテーション
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A European Perspective on Oral Functional Parameters
近年の老年医学では、口腔機能パラメータの評価と管理に関心が高まっている。これは加齢プロセスが健康な状態から機能低下の兆候や症状に至るまでの、機能的能力低下の重要な因子であり,一般的な健康と生活の質の低下につながる可能性があるためである。
オーラルフレイルは、機能的な問題の予兆である可能性があり、これは口腔機能低下と見なすことができる。疫学研究では、口腔衛生状態の悪さ、口腔の乾燥、咬合力の低下、舌口唇運動機能の低下、舌圧の低下、咀嚼機能の低下、嚥下機能の低下などが、口腔機能低下の主要な要素だと特定された。しかし、口腔機能低下に関連する研究のほとんどは、日本のコホートとともに日本で実施されてきた。本発表では、近年ヨーロッパのコホートで実施された研究から、診断のカットオフ値と実現可能性について議論する。Gerodontology,Epidemiology,Health Care System,Dental Care Provision for The Elderly,Oral Health Care Challenges
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口腔機能検査で、私たちは何ができるのか?
口腔機能を客観的に評価することは、様々な検査機器の開発・改良により簡便に実施できるようになってきた。その一方で、検査結果をどのように患者さんに伝え、日常臨床で検査結果をどのように利用するのかについて、難しさを感じている方も多いと思う。本セッションでは、口腔機能検査の活用方法と口腔機能管理の具体的な方法についてお話ししたいと思う。
老年歯科学, 口腔機能, 口腔機能検査, オーラルフレイル, 口腔機能低下症