CASE PRESENTATION

GC友の会会員誌GC CIRCLE 93号より
新しいMFRハイブリッド歯冠修復材“グラディア”と
接着性レジンセメント“リンクマックス”を用いた
審美修復の臨床

グラディア

リンクマックス
東京都港区・虎の門病院歯科
山田敏元 杉崎順平 土屋友晴
はじめに

 1960年代初めにボーエンによりBis-GMAが開発されて以来、コンポジットレジンは改良に改良が重ねられ、極めて審美的に、かつ口腔内耐久性の高い修復材として、最も広く歯科臨床に用いられている。また、約20年前に始まったレジンボンディング材の開発は、最近では2ステップあるいは1ステップの極めて簡便で、なおかつ高い接着性能が得られるシステムへと進化している。
 従来、審美修復と言えば、ポーセレンやメタルボンドを用いた補綴治療が主流とされていたが、ポーセレン修復物は対咬歯エナメル質に過咬耗を起こしたり、修復歯それ自体に咬合性外傷を引き起こすなどの難点が認められ、生体に優しい理想的な修復材料とは言い難い。
 最近、このような歯科臨床の現状を背景とし、世界歯科材料の分野で、歯科用セメントのトップシェアを誇り、世界のリーディングカンパニーであるGC社より、新しいMFRハイブリッド歯冠修復材“グラディア”と接着性レジンセメント“リンクマックス”が開発・販売されるに至った。この修復システムはGC社の有する最新のレジンテクノロジーと、長年にわたって培われたグラスアイオノマーテクノロジーのハイブリッド化によりもたらされた極めて生体安全性の高い、審美修復システムであり、修復物の口腔内寿命を可及的に延長するためフッ素徐放性をも有し、CUREからCAREへの方向を指向したものと言える。本稿では、このグラディアおよびリンクマックスの基礎的性能と臨床応用について解説を試みた。

それぞれをクリックすると説明が表示されます。

1.新しいMFRハイブリッド歯冠修復材“グラディア”について
2.グラディアの技工操作上の特徴
3.新しい接着性レジンセメント“リンクマックス”について
4.“グラディア”により作製された修復物の“リンクマックス”による接着合着の手順

   

まとめ

 これまで審美修復と言われるものは、そのほとんどがポーセレンやメタルボンドを用い、高額の治療であり、すべての患者さんに行うことは出来なかった。またそれらの予後も、ポーセレンの宿命ゆえに、破折、マージン部の露出、対咬歯の過咬耗、修復歯の咬合性外傷など問題が多く認められていた。このたびGC社により開発市販された“グラディア”は、十分ポーセレンと同等の審美性を有し、さらに生体に対してより高い適合性を示す材料システムであると言えよう。さらに装着に用いられるレジンセメントの“リンクマックス”は、フッ素徐放性を有し、生体側の歯質と接着する特性を持つため、二次う蝕などの術後の事故を引き起こしにくい性能を示している。
 これからの歯科医療は、経済的な面からも、さらに高齢者人口の増加の点からも、いろいろな面で配慮が必要であり、ただ単にCURE(治療)だけでなく、修復物が長く口腔内に機能して、経過を定期的に観察していく姿勢(CARE)が、必要とされるであろう。
 今回GC社により開発された材料・システムが国民の口腔の健康増進に大きく貢献することを確信して稿を閉じたい。


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