5月21日の金環食(金環日食)をご覧になりましたか。
東京はなんとか晴れて、午前7時35分頃、懐かしいヒット曲に出てくるほぼ真円の「太陽の指輪(リング)」が見えました。
日食なのでかなり暗くなるのかと思っていたら、金環食の前後30分前くらいから日没のように少しずつ薄暗くなってきたものの、最大でも夕方くらいの明るさ。意外に明るくて驚きました。
今回は、東京や大阪、名古屋など日本の太平洋側の広い地域が金環食帯に入っていて、8,300万人の生活圏で見えると期待されていましたが、雨や曇りのところが多くて、ちょっと残念でしたね。
とはいえ、ニュースやインターネット情報のライブ中継も多く、東京にいる私も、ネット情報で太陽の姿を確認していました。一か月以上前から「目を痛めるので金環食を直視しないように」と広報したり、小学生の登校時間を早めたりして、社会全体で大掛かりな準備をしていたのは記憶に新しいところ。現代は地域や天候に関わらず、金環食を神秘的なイベントとして純粋に楽しめるので、よかったですね。
でも、金環食や皆既日食が何の予告もなく起こったら、やっぱり怖いと思います。
実際に、一千年前の975年に平安京が金環食帯に入ったときは、皆既日食も見られたのか、かなりのパニックが起きたようです。「太陽が全て隠れてすっかり暗くなったため大騒ぎになり、朝廷が大急ぎですべての罪人を恩赦した」という記録が残っています。
そういえば、「弟の須佐之男命(すさのおのみこと)が乱暴なのに腹を立て、太陽神である姉の天照大神(あまてらすおおみかみ)が天の岩戸に閉じこもってしまった」という日本書紀のお話も、日食がヒントなのかもしれませんね。
ところで、今の東京23区で一番多いのは単身世帯ですが、なんと49%を占めているという調査があります。その一方で、いわゆる標準世帯(夫婦と子ども二人)はわずか8.5%。(2010年度、総務省「国勢調査」)。東京23区内に単身者が多いのは、進学や就職で東京に来る若い人、より便利な地域に引っ越して来る高齢の方に加え、仕事を持つ一人暮らしの女性も増えているから。
そんな中、都内の宝石店でちょっとした異変がありました。金環食の日に婚約指輪がほしいという問合せがたくさんあったのです。沖縄の言い伝えでは、日食は、太陽と月の結婚式。この日にお日様のダイヤモンドリングに負けないエンゲージリングで結ばれたお二人の将来に、幸多きことを祈ります。
コラムニスト 鈴木 百合子
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