東北へ取材に行く途中、黄金色に輝く稲の穂が爽やかな風に揺れる景色が延々と続いているのが車窓から見えました。大地震から半年。例年通り立派な稲を育てた農家の方々の思い、確かな実りをもたらしてくれる国土の豊かさ。
「年々歳々花相似たり、歳々年々人同じからず」という唐詩を思い出しました。
さて、食欲の秋を迎えて書店で見つけたのが、公立の学校給食のレシピ本。その名も「日本一おいしい給食を目指している東京・足立区の給食室 毎日食べたい12栄養素バランスごはん」。
この本は、12栄養素が摂取でき、低カロリーかつ塩分3グラム以下でバランスのいい食事ができる上、1人あたりの素材費300円以下という家計に優しいところが特徴です。
ページをめくると、グリンピースで淡い緑がほっとするグリーンシチューとミモザサラダとご飯の組み合わせや、いかにも子どもが喜びそうなキムチチャーハンなど、低予算でもこんなに豊かな食事ができるかと驚きます。これは実際に区内の小中学校109校の給食で出されているメニューから選ばれたそうです。
昭和生まれの私にとって、学校給食のイメージは先割れスプーンに、揚げパンとカレーうどんとビンの牛乳。当時の子ども達には「学校給食は授業と授業の合間にみんなで会食を楽しむもの。メニューや食器には期待しない」という暗黙のマナー(?)がありました。
とはいえ、現代の子ども達だって、こんなに充実した学校給食を食べられるのはまだまだ一部でしょう。
食育という視点で見ると、子ども達が自分で食事を作る「弁当の日」も魅力的です。ここ10年間くらいで全国の学校に広がって、今や769校(平成23年9月12日現在)でお弁当づくりに取組んでいます。
こちらは小学校低学年から大学生までを対象として、さまざまな取組み方がありますが、親ができるだけ手を出さないこと。自分で買い物をして食材を選び、自分でメニューを決めて、家族に教わりながらおっかなびっくり作る中で、子ども達が「自分にもできた!」という誇りを持てるところがすごいですね。
食事を作るのは、自分の健康を自分の手で守ること。皆様も機会があれば、ぜひ、おいしいお弁当づくりに取組んでみてください。
コラムニスト 鈴木 百合子
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