定期開催にて多くの皆様にご参加いただいております「GCセミナー」の講師陣を迎え、本シンポジウム用特別プログラムの開催をいたします。
間接法で製作されたクラウンは、200~300ミクロン咬合が高くなると言われています。高くなる要因として、1.人為的な問題、2.材料の問題、3.生体の問題が考えられます。これらの要因が少しでも増加すると、製作されたクラウンは咬合調整により隆線がなくなるほど削除されます。
今回は、咬合調整を行う歯科医師に負担を掛けず、そして、咬合接触点が点接触になることで、支台歯と対合歯にも過重負担を掛けない、そのような咬合調整の少ないクラウンを目指すには、どのようにしたら良いのか、臨床例を提示しながら述べたいと思います。
皆様の明日の臨床技工にお役に立てれば幸いです。
無歯顎患者はより快適な機能性や審美性をもとめ、術者はその要求を満たすべく、様々な知識・手段を用いて総義歯を製作している。現在ではそればかりでなく、総義歯においてもある一定の永続性(longevity)が求められている。しかし、現実には上顎機能咬頭が短期間で摩耗してアンチモンソンカーブを呈し、破折をおこしたとみられる症例に出会うことがあり、義歯の永続性に問題が生じている。そこで、この上顎機能咬頭を保護し総義歯を口腔内で可及的長期間、安定して機能させるためにはどう考えなければならないのか?
私たちの臨床をご紹介したい。